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国際地震工学センター ニュースレター 第88号 (2012-12-21 発行)

目次

  1. 2012年の締めくくりにあたって
  2. 斉藤上席研究員からのお別れの言葉
  3. 国際地震工学セミナー 開催のお知らせ
  4. 新潟県・東北地方への研修旅行レポート(地震学・地震工学コース)

記事詳細[pdf]

[1] 2012年の締めくくりにあたって

国際地震工学センターは皆様のお陰をもちまして創立50年を迎えることがで
きました。今年の2月と6月には記念国際シンポジウムを開催し、記念誌とし
て「国際地震工学研修のあゆみ」を発行しました。これからも政策研究大学
院大学、国際協力機構及びUNESCOと連携しながらあゆみ続けてまいる所
存です。東北の被災地は復興が始まった所で、新しい地震津波防災のあり方
が模索されています。当センターも今回の教訓を活かすべく新しい知見や技
術を積極的に国際研修に取り入れてゆきます。今後とも皆様のご理解とご支
援をよろしくお願い申し上げます。

安藤 尚一(博士)
国際地震工学センター長

スタッフ一同

[2] 斉藤上席研究員からのお別れの言葉

2012年10月に建築研究所を退職し、11月から豊橋技術科学大学の教授として
働いています。上席研究員としてIISEEで働き、国地研修を通じて世界中の優秀
な研修員と出会うことができたことは、私にとって貴重な経験でした。
建物の耐震安全性を向上させることは、国の違いに関わりなく人の命を救う大切
な仕事です。今後も継続して建物の耐震性評価に関わる研究を続けます。また、
IISEEの経験を生かして、国際的な視野をもった学生を育てたいと思っています。
IISEEの今後の発展をお祈りいたします。

斉藤 大樹
豊橋技術科学大学 教授
tsaito@ace.tut.ac.jp

[3] 国際地震工学セミナー 開催のお知らせ

この度、国際地震工学センターにおいて、地震学、地震工学、津波学の分野
間の交流・連携を深めるため、それぞれの分野及び境界領域で研究されてい
る研究者や国際地震工学研修の元研修生に英語で最新の話題を提供して頂く
国際地震工学セミナーを開催することになりました。
 
第1回国際地震工学セミナー
日時:12月25日(月)9:10-10:10
講演者:古村孝志先生
(東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター  兼 
東京大学地震研究所 教授)
演題:「地震動と津波のコンピューターシミュレーション」

第2回目以降は下記のセミナーを予定しています。)
2013年3月5日   山田真澄先生(京都大学防災研究所)

その他、下記の方々にも講演をいただく予定です。(日程は調整中)
Dr. Chimed Odonbaatar (モンゴル天文地球物理研究所)
Prof. Francisco Jose Chavez Garcia (Universidad Nacional Autonoma de Mexico)
Dr. Pulido Nelson(防災科学研究所)
 

[4] 新潟県・東北地方への研修旅行レポート(地震学・地震工学コース)

地震学と耐震工学コースの研修生17名は11月13日から16日の間に、新潟県
及び宮城県を訪問しました。以下は、研修生の感想です。

ナゼリ(アルメニア / 非常事態省) 女性  [耐震工学コース]
私たちにとってこの研修旅行は、東日本大震災についての理論的な知識を確
認するだけでなく、大災害の後の困難を乗り越え、平和で自然豊かな調和の
とれた国を取り戻すため、冷静・前向きに復興計画を進めてきた日本の文化
がいかなるものかを理解するための、大変良い機会でした。私は研修旅行後、
地震工学の研究に全力を尽くさなければならないという責任をより強く感じる
ようになりました。それが、「人命を救う」という最も重要な目標を達成するため
のただ一つの道であると思います。この機会を作っていただいたIISEEに感謝
しています。

ビル(ネパール /  カトマンズ市役所) 男性  [耐震工学コース]
今回の研修旅行はさまざまな意味で有益でした。2004年(の中越地震)と、
2011年の地震と津波による被害が甚大だった地域を訪問し、そのような災害
の被害を軽減するための知識を多く学ぶことができました。復興計画やその
過程、市民の参加、政府の迅速な対応、民間の取り組み、免震ビルなど、私
の国にはまだ無い技術や設備に、非常に感銘を受けました。本当に今回の訪
問はこの研修期間中の要点であり、地震や津波の理解を進めるものでした。
また、そのような技術をネパールへ応用できるようにと思います。

ジョセフ(ウガンダ / エネルギー・鉱物開発省) 男性 [地震学コース]
今回の長岡と東北地方への訪問は、私の日本滞在中で、最も重要な経験の一
つです。この機会に2004年のマグニチュード6.8の新潟県中越地震と、2011年
のマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震、それにより猛威をふるった津波
の被災地を実際に目の当たりにすることが出来ました。現地視察に加えて、荒
廃した被災地を効果的に復興するための事業や技術を通じて、日本が防災の
ために行った意志決定、信頼や貢献を実感し理解することができました。そこで
私は、自然災害は襲ってきたら決して甘くはないことを強調したいと思います。
このことは私にとって、大災害によって容易に経済が止まるような発展途上国に
おいては、効果的な災害復興や地域条件に容易に適合できる技術を形成するこ
とにより、防災に関する投資をし始める時期であるという考えをさらに深めること
になりました。

セペール(イラン / 地質調査研究所) 男性 [地震学コース]
先日の研修旅行は私たち世界中から集まった者にとって重要です。地震や地盤
災害に関するハザードによる被害原因を理解する上で役に立ちます。今回は長
岡と東北地方へ行きました。長岡は2004年の地震に見舞われて市内、特に山間
部で被害が生じました。ここで重要なのは、人々がいかにして自分たちの町を協
力して再建したかと言うことです。同じ状況が東北でも生じました。違いはそれが
沿岸の町々を襲った巨大な津波だったことです。この研修旅行では、地震災害に
関してだけでなく自然災害の後で効果的かつすみやかに町を再建するためのマネ
ージメントの重要性を学びました。今回の旅行は自分たちの母国のシステムを改
善するために、とても良い経験になりました。

横井 俊明(博士)
国際地震工学センター 上席研究員

森田 高市(博士)
国際地震工学センター 上席研究員

情報


このニュースレターは、これまでの研修生(英語メールのみ)と関係者の方々にお送りし ています。皆様のご意見や情報をお待ちしております。

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ウェブサイト: http://iisee.kenken.go.jp