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国際地震工学センターでは、毎年、開発途上国から若い研究者や技術者を招き、「地震工学研修」として地震学・地震工学・津波に関する研修を国際協力機構等と協力して行っております。このたび来日した10 カ国21 名の研修生を迎えて、10 月5 日(火)にJICA 筑波で「第51 回地震工学研修」開講式を行い、1年間の研修が始まります。これで1960 年に東京大学で開始され、2回目以降建築研究所で実施してきたこの研修は半世紀を越えて継続して実施されることになりました。世界各地で頻発する地震災害に鑑み、本研修の重要性は益々増大しています。来年9月には、研修修了生が、それぞれの母国に帰国し、地震防災対策、津波防災対策等の専門家として、災害被害の軽減のため、それぞれの母国で活躍されることが期待されています。今回の研修生を入れると、2ヶ月程度のコースを含む全ての研修の累計で97ヶ国と地域から1,502 名の研修生が地震工学研修に参加したことになります。
黒 澤 肇
国際地震工学センター 管理室長
国際地震工学センターの横井上席研究員は、9月18日から10月2日までニカラグアを訪問しました。これは、(独)日本学術振興会(JSPS)と(独)国際協力機構(JICA)の協力による科学技術研究員派遣事業に拠るものです。訪問期間中、横井上席研究員は、ニカラグア国立自治大学地球科学研究センター(CIGEO-UNAN)のDr. Dionicio Rodriguez所長、Prof. Claudio Romero, Prof. Lener Sequeira,Prof. Blenda Leyton, Prof. Marvin Corriols 各研究員と共に微動のアレイ観測及びS波速度構造の推定の為の解析を実施しました。この共同研究は、2012年3月まで継続するが、IISEEとCIGEO-UNANの関係はより長く続くと期待されます。
横井 俊明 (博士)
国際地震工学センター 上席研究員
「世界の大地震の震源メカニズム、余震分布、震源断層面及び震源過程」の検索ページの改定を進めております。以下に試行版を置きました。
http://iisee.kenken.go.jp/cgi-bin/eqcatalog.newv4/eqcatalog2.cgi
主な新機能は以下の通りです。
・ データベースに登録された地震がGoogleマップで表示される。
・ データベースに登録された震源パラメタを減衰式を使った計算に引き渡せる。
・ 国際地震工学センターのサイトに当該地震の津波シミュレーション結果がある場合は
「関連情報」の欄にリンクボタンが設けられる。
ぜひこの試行版をお試しいただき、ご意見・ご感想をお聞かせください。
原 辰彦 (博士)
国際地震工学センター 上席研究員
建築研究所国際地震工学センターのサーバ上で公開している「世界の被害地震の表」
(http://iisee.kenken.go.jp/utsu/index.html)に2009年6月までの被害地震を加えました。
2009年6月25日に大分県西部で発生した地震がデータベースに現在登録されている最新の被害地震です。
原 辰彦 (博士)
国際地震工学センター 上席研究員
情報
このニュースレターは、これまでの研修生(英語メールのみ)と関係者の方々にお送りし ています。皆様のご意見や情報をお待ちしております。
メールアドレス: iiseenews@kenken.go.jp
ウェブサイト: https://iisee.kenken.go.jp/jp