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2011年10月7日にJICA筑波国際センターにおいて、ハイチからの初の研修生を含む14カ国23名の研修生を迎えて、第52回国際地震工学研修開講式を行いました。東日本大震災による甚大な地震・津波被害や世界各地で頻発する地震・津波災害に鑑み、本研修の重要性は日々益々増大しています。特にアジアを中心とする開発の進展が著しい国々では、地震・津波防災対策を早急に築いていくことが必要です。また、昨年1月に発生したハイチ地震の復興に関する技術協力の重要な一翼を担うことが期待されます。さらに今回はハイチ隣国のドミニカ共和国からも研修生が3名参加します。今回の研修生を入れると、2ヶ月程度のコースを含む全ての地震工学研修において、世界98カ国から計1,549名の研修生の参加を数えることになります。
新研修生の出身国(14ヶ国、23名):アゼルバイジャン、バングラディシュ、中国(2名)、ドミニカ共和国(3名)、エルサルバドル、ハイチ、インドネシア(4名)、マケドニア、マレーシア(3名)、モンゴル、ミャンマー、パキスタン(2名)、ぺルー、フィリピン (ABC順)、うち地震学・地震工学コース18名、津波防災コース5名
黒澤 肇
国際地震工学センター管理室長
(1) 復興の準備(4月と9月の比較)女川町
国際地震工学センターは、2011年4月と9月に、津波で大きな被害を受けた宮城県女川町を訪問しました。その際に同じ場所から撮った写真を比較しています。
http://iisee.kenken.go.jp/special2/20110311/Onagawa.pdf
(2) 津波の前後(2010年との比較)宮古市田老
国際地震工学研修では津波コースの研修生が毎年宮古市田老地区を訪問しています。田老地区は高さ10mの防潮堤があることで有名ですが、3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けました。2010年と2009年に研修生が訪問した際の写真と同じ位置で、津波から一ヶ月後に撮った写真を比較しています。
http://iisee.kenken.go.jp/special2/20110311/PPTs_beforeafter2.pdf
安藤 尚一
国際地震工学センター長
2012年1月11日~3月9日にグローバル地震観測コースが実施されます。研修対象国はインドネシア、タイ、インド、パキスタン、スリランカ、フィジー、グアテマラ、エジプト、ジンバブエ、トルクメニスタンです。応募締切は11月16日です。
原 辰彦
国際地震工学センター上席研究員
JICA主催による中国国内研修が、8月29日から9月6日の期間で中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市において開催されました。中国耐震建築研修の元研修生が講師となり、日本の耐震設計や診断法について講義を行いました。斉藤も制震技術や東日本大震災による被害について、ウルムチ市の他、昆明市、上海市においても講義を行いました。
斉藤 大樹
国際地震工学センター上席研究員
情報
このニュースレターは、これまでの研修生(英語メールのみ)と関係者の方々にお送りし ています。皆様のご意見や情報をお待ちしております。
メールアドレス: iiseenews@kenken.go.jp
ウェブサイト: https://iisee.kenken.go.jp/jp