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ニュースレター

国際地震工学センター ニュースレター 第82号 2012年7月20日発行

目次

  • 国際記念シンポジウムを開催
  • 国際記念シンポジウムに参加した研修生の感想
  • 国地OB会に研修生等も参加
  • つくばの竜巻調査結果報告(参考)

記事詳細

1. 国際記念シンポジウムを開催

さる6月27日(水)に東京六本木にある政策研究大学院大学(GRIPS)ホールで建研、ユネス
コとGRIPSの共催により国際記念シンポジウム「命を守る地震津波防災の実現に向けて」
を開催しました。外国からの約40名を含む150名が参加し世界各国の第一人者から、地震
津波防災の展望を伺い国際協力を通じて命を守る方策を探りました。ユネスコの協力のも
とで50年前に開始された国際地震工学研修の記念行事も兼ね、記念誌とCDも配布しまし
た。記念シンポジウムの発表資料や記録は近々IISEEのウェブサイトに載せる予定です。
シンポジウムの詳細については以下をご覧ください。
http://www.kenken.go.jp/japanese/information/information/press/20120627/index.html

安藤 尚一(博士)
国際地震工学センター長

2. 国際記念シンポジウムに参加した研修生の感想

1. シンポジウムは、私たち研修生にとってのみならず、人間の命を考えるすべての人々に
とって非常に意味のあるものだった。様々な国の代表の間に連帯感を生み、災害や復興
の経験を共有する良い機会を与えてくれた。様々な経験を共有することで、私たちは非常
に多くのことを学び取った。それらが災害による被害を軽減する助けになると確信している。
(フィリピン・工学)

2. シンポジウムは、地震や津波に関する経験を共有する非常に良い機会だった。
(インドネシア・津波)

3. 人命を自然災害から守ることが私の仕事において最も重要なことなので、シンポジウム
は非常に役立ちました。開催者・後援者の非常に良い準備と支援、そしてこの分野で支援
を得られる機関を知ることができた。このようなプロジェクトに参加するために私の国が
遠すぎないと良いと思う。また、パーティーは、専門家との新たな交流や、異なる分野の
研究者と意見を交換・共有することができ、非常に楽しいものだった。特に専門分野の枠
を超えての交流は有意義だった。(ドミニカ共和国・地震)

4. 地震災害軽減における国際協力プラットホームを進めるために、シンポジウムは成功裏
に開催された。シンポジウムを通して、BRI、IISEEとGRIPSがこれまでに多くの重要な
役割を果たしてきたことを理解した。また、記念パーティーは、友好を深める良い機会を
提供してくれた。(中国・工学)

5. シンポジウムは非常に良い機会だった。ユネスコが、どのように途上国を援助している
かが分かった。日本政府が発展途上国で必要とされる援助のため、UNECOにどのように
貢献しているのか理解した。建築研究所の福山博士による「津波避難ビルの構造設計法」
は非常に興味深かった。津波に対する転倒耐力が重要であると理解できた。今後は、転倒
耐力と浮力を考慮し、より強い基礎を適用することによって、津波に耐えるための設計を
提案した。多くの実験と分析に基づき、海岸から約500メートルの距離を取って建物を建
設することを提案した。パーティーでは、減災のため不断の努力をしている様々な専門家
と話すことができた。このシンポジウムへの参加は非常に良い機会だった。この機会を提
供してくれたJICA,BRI, GRIPSに感謝している。(ミャンマー・工学)

5. 減災のための、世界中の不断の努力の詳細が示された。講演者の発表で、自然災害によ
る生命の喪失と経済損失は、過去10年で増加していると説明された。シンポジウムの要点
は、これらの損失の増加は危険要素の増加によるものではなく、社会の持つ脆弱性の増加
が要因となっているということを強調したことだ。同様のシンポジウムは、この脆弱性を早急
に減らす喚起を促すために、災害の多い国でも開催されるべきだ。多くの社会が直視を避け
ている重要な問題の核心に迫ったこのシンポジウムの、開催者や後援者の努力に敬意を表
する。防災政策分野の専門家から、知識や経験を学ぶ機会を与えてくれたことに感謝する。
(マケドニア・工学)

IISEE

3. 国地OB会に研修生等も参加

国際地震工学センターでは5年程度おきにスタッフのOB会を開催してきました。今回は
各国の関係者もちょうど来日して、上記の国際記念シンポジウムの後、隣接の会場で国地
OB会を開催、60名の参加者がありました。会場には岡本元国地部長(元建研所長)や北川元
部長の姿もあり、ペルーJICAプロジェクトのリーダーだった棚橋さんや石山さんもみえま
した。

黒澤 肇
国際地震工学センター管理室長

4. つくばの竜巻調査結果報告(参考)

平成24年5月6日12時35分頃に発生した竜巻により、茨城県つくば市の北条地区、大砂地区及び
つくば北部工業団地を中心に建物の被害が発生しました。以下に、現地調査から得た建築物
等の被害状況がまとめられています。
http://www.kenken.go.jp/japanese/contents/activities/other/disaster/kaze/2012tsukuba/120506-tsukuba.pdf

IISEE

情報

このニュースレターは、これまでの研修生(英語メールのみ)と関係者の方々にお送りし ています。皆様のご意見や情報をお待ちしております。


メールアドレス: iiseenews@kenken.go.jp
ウェブサイト: https://iisee.kenken.go.jp/jp