国土交通省国土技術政策総合研究所（国総研）及び建築研究所（建研）は、共同で2011年東北地方太平洋沖地震（東日本大震災）の英文報告書を発行しました。この報告書は、2011年5月に発行された国総研・建研による「東北地方太平洋沖地震調査研究報告（速報）」に基づき、同年4月下旬までに得られた被害データ及び解析結果に、免震建築物等の新たな調査結果を加えたものです。

報告書の作成に当たっては、国総研・建研の研究者延べ約１３０人が、岩手県から千葉県にわたる現地で調査を行いました。報告書には、国土交通省等による被害の概要と建研国際地震工学センターによる地震及び津波の分析に続き、建築物の地震動による被害、津波被害及び火災被害並びに宅地における地盤被害等が含まれています。特に、建築物の地震動と津波による被害は、構造種別ごとにその特徴を現時点で紹介、分析しています。

建築分野における東日本大震災の情報を、英文報告書として世界に発信することで、より多くの専門家や市民の地震及び津波に関する知識や意識の向上に役立てば幸いです。

なお、英文報告書（及び20011年5月の報告書速報）は以下のサイトでご覧いただけます。

英文報告書のウェブサイト：建研英文トップページhttp://www.kenken.go.jp/english/

http://www.kenken.go.jp/english/contents/topics/20110311/0311summaryreport.html

IISEE大震災情報（和文）：http://iisee.kenken.go.jp/special2/20110311tohoku_ja.htm

速報：http://www.kenken.go.jp/japanese/contents/topics/20110311/0311quickreport.html

安藤尚一　(博士)

国際地震工学センター長